医療施設は、免疫力が低下している易感染状態の人が集まる場所です。もし、清掃、消毒が十分にされていなければ、ウイルスや細菌が蔓延して院内感染が発生する危険があります。ですから、清潔で安全な状態を維持する環境整備が重要です。

人が直接触れる環境表面の清掃、消毒は看護師が行う環境整備の1つです。
環境表面は、基本的に粘膜が接触しない場所、損傷のない皮膚と接触しない場所のことです。病室のベッドの柵やテーブル、聴診器、便器。また血圧測定用カフなどが環境表面になります。

環境表面は、基本的に洗浄と低水準消毒、または清浄と清拭のみで処理をします。これは、無傷の皮膚はほとんどの微生物に対してバリア機能を持っているので、高水準消毒は必要ではないからです。
環境清掃に使われるのは、次亜塩素酸ナトリウムやアルコール消毒液、第四級アンモニウム塩、もしくは両性界面活性剤などです。この中でも、日本で推奨されるのは次亜塩素酸ナトリウムとアルコールです。ただし、感染症の患者さんがいる場合は、高度水準消毒を行う必要があるかもしれません。
CDCガイドラインによれば、患者さんをケアする場所では、「消毒液を噴霧してはいけない」「広い環境表面にはアルコールでの消毒をしてはいけない」という規定があるので、消毒薬の使い過ぎには注意が必要です。

環境整備の1つである環境清掃を行う場合、嘔吐物や血液などの清掃時には、汚染された場所にピンポイントで次亜塩素酸ナトリウムを使用できます。それ以外の場所、つまりベッド周囲などには除菌効果の高い環境クロスを使用することができます。